「エレインの災難」

ヒラヤマ探偵文庫

 
 

Exploits of Elaine by Arthur B. Leeve


ヒラヤマ探偵文庫第一弾「無音の弾丸」のクレイグ・ケネディ教授シリーズの四作目です。これはもともと無声映画として企画されました。著者のリーヴは映画脚本家としても活躍していたのです。そして映画公開とともに、台本を小説にして発売増した。現代でいうメディアミックスといったところでしょうか。昔からやっていたのです。「拳骨」と呼ばれる謎のギャングに教われる女性相続人のエレイン、彼女に恋をしたケネディ教授との対決が描かれます。当時の無声映画の特徴をよくあらわして、一巻(短篇)ごとに手に汗握る対決が行われるのですが、決定的な解決にはならず、次の対決へと受け継がれていきます。そして最後の対決には、ヒラヤマ探偵文庫で重要視している黄禍論もからんできて、サービス満点の一作です。


 

アーサー・B・リーヴ作、平山雄一訳 756円

映画「エレインの災難」チラシ